なにも統合失調症に限ったことではないが、病気を背負っているのは患者一人ではないはずだ。
急性期には症状に苦しむ患者と、どれくらいの時間でどのくらい良くなっていくのかがわからずに深い不安にさいなまれる家族。
回復期から安定期においても社会の中で暮らしていくにはやはり多くの刺激に対する構えが必要だし、患者の穏やかな回復過程の陰には家族のたゆまぬ努力がある。
この病気、長い長い経過をたどる故に患者と家族は二人三脚で時間を共にしていくのだと思う。
辛い思いで治療に向かっている患者が一番苦しいであろうことはわかっている。
けれど、家族だって苦しいのだ。
ただ、病気を背負って……という表現は苦しみばかりが強調されてしまうから、統合失調症と向き合いながらと言えば一番ぴったりするだろうか……。
妻の退院後、家族生活には大小のいろいろな問題があるといえばある。
けれども患者と家族がそれぞれの立場で病気と向き合い、そんな両者が生活を共にしながら人として向き合う毎日には、病気の存在があるからこその喜びや気付きが散らばっている。
回復した妻の健やかな笑顔。
なるほど……
幸せとはこういうことなのかもしれない。
統合失調症の症状への対応、抗精神病薬の副作用、精神科医との信頼関係、患者との関係性……。患者を支える家族の悩みは深く長期間に及びます。このブログは、妻の医療保護入院による夫の感情体験を書籍化後、支える家族にとっての精神疾患について、感じること考えることをテーマに更新しています。
著書 統合失調症 愛と憎しみの向こう側
患者家族の感情的混乱について書き下ろした本です(パソコン、スマートフォンなどで読むことのできる電子書籍)ブログ〝知情意〟は、この本に描いた体験を土台に更新されています
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はじめまして
返信削除私は20年という長きにわたり統合失調症になった
息子と暮らしている母です。
これまでの20年生き地獄のような日々もありました。
良いといわれることは 何でもやってみました。
でも今は、すべてを受け入れ一日一日が何事もなく過ごせる事に
感謝し病院の薬もはかばかしい効き目もありませんが、こんな人生も
あるのだと言い聞かせ過ごしております。
生き地獄……この言葉から匿名さんの苦労が伝わってきます。そういう感情を生み出してしまう病気なのだろうとも思います。
削除匿名さん、ほんの少しでも気が休まるのならこのコメントスペースでもメールでもかまいません。愚痴でも怒りでもどうぞいつでも吐き出してくださいね。